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そよ風と魔女たちとマクベスと
そよ風はいつも心地良い
だが 魔女の香りがする
敵は 怒りから生まれた
怒りは 絶望から生まれた
絶望は そよ風から生まれた
いいはひどい ひどいはいい
串田版「マクベス」では、マクベス以外の全員が魔女であり、“そよ風”でもある。
そよ風は、一見優しく心地よい。しかしその得体の知れない囁きは、やがて嵐を巻き起こす。
魔女たちーーそよ風――に誘われ、マクベスは次々に王や親友を殺し、玉座に上り詰める。
だが悪事が悪事を呼び、後戻りはできない。その姿は現代社会そのものなのではないだろうか。
1972年から「マクベス」を時代や自身の思考に合わせて演出してきた串田和美。
6度目となる本作では、9人の俳優とともに、21世紀のための“新たな古典”を描き出す!


原作
ウィリアム・シェイクスピア『マクベス』
翻訳
松岡和子